湿度に影響するもの

湿度が高くなったり低くなったりするのは、温度だけでなく、私たちのまわりにあるものや、私たちが普段行っていることなど、様々なものに影響を受けるからです。ここでは、湿度や湿度管理に影響を与える「温度」「換気」「建物」について、見ていきましょう。

湿度に影響するもの 建物換気 温度

温度

摂氏

熱さ冷たさ、寒暖の度合いを数値で表したものを温度といいます。 日本では、摂氏(セルシウス度、℃)が温度の単位として使われています。 標準大気圧のもとで水が凍る温度0℃、水が沸騰する温度100℃との間を100等分したものを摂氏1℃といいます。

私たちの周囲に存在する空気は水分を含んだ湿り空気で、空気の温度には一般的に次の3種類が使われます。

乾湿球温度計

乾球温度
水銀やアルコールを封入した乾球温度計で測った湿り空気の温度が乾球温度。一般的に温度と呼ばれているものは、この温度になります。
湿球温度
湿球温度計(球部分を濡れた布で包んだ温度計)が占める温度で、空気中の水分量(湿度)に影響されます。
露点温度
空気を冷却することにより、空気中の水分が結露し始める時の温度のことをいいます。相対湿度が100%になった状態です。

前項「相対湿度と絶対湿度」でも触れましたが、温度によって含むことの出来る水分量が変わる為、湿度にも大きく関係します。 温度が上がれば空気中に含むことの出来る水蒸気量も多くなりますので、絶対湿度が同じでも、相対湿度は変わってきます。

たとえば・・・

温度16.5℃の時には、座席数が12席あり6人が座っています。1人を0.001kgとした場合、絶対湿度は0.006kg/kg'で、相対湿度は 50%ですね。温度25℃になると座席数が18席に増えます。座席数が18席あり6人が座っています。座っている人は6人ですので、絶対湿度は先程と変わらず、 0.006kg/kg'です。
しかし、全体の座席数が増え、込み具合は変化していますので、相対湿度は約30%となります。冬季に外気の湿度が50%あっても乾燥していると感じるのは、空気中に存在する水分量が少ないためです。

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換気

換気とは、室内の汚れた空気を新鮮な外気と入れ替えることで、室内の有害な物質や、高温・多湿の空気を排除し、快適性を維持することを目的としています。
皆さんは、1日の生活の中でどれくらいの水蒸気が発生するか知っていますか?
冬に40坪程の家の中で4人家族が生活すると1日に6.7kgの水が発生するという試算があります。
換気不足が発生し湿度が上がりすぎると、カビや結露の元となりますので、換気は必ず行い、空気の流れを作るようにしましょう。一般的に生活上の空気汚染を防ぐために必要な換気量は0.5回/時とされています。この回数は、室内の空気が単位時間に入れ替わる回数を示していて、必要換気回数と言います。 また、室内の二酸化炭素や化学物質を排出し、室内の空気を清潔に保つために必要な換気量を必要換気量と言い、一般的に各種の部屋に必要換気量は、下記のような値が用いられています。

室内 在室密度
(m²/人)
1m²あたりの必要換気量
(m³/h)
住宅・アパート 3.3 9.0
事務所(一般) 5.0 6.0
ホテル客室 10.0 3.0
参考文献
ビル管理者のための空調・給排水の基礎知識(発行者:佐藤政次 平成17年5月25日)

換気の方法には、自然換気と機械換気があります。 自然換気とは、建物内外の温度差、または、外部の風圧力などによって行われるもので、窓の開閉や出入り口に設けたすきまから空気が出入りして換気を行います。ですので、気温や風などによって換気量は大きく変わり、部屋の湿度も外から入ってくる空気によって変化します。 対して、機械換気は、給気口と排気口を設置しファンを用いて外気を強制的に取り入れ、同時に排出するシステムで、原則として常に一定の換気量を維持できると言われています。

※ちなみに…
「11月9日」は「いい(11)くうき(9)」ということで「換気の日」だそうですよ。
日本電機工業会が1987年に制定したそうです。

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建物

建物の気密や建材も湿度に大きく影響します。

気密性

気密性を高めることによって、外気の影響を最小限に抑えることが出来ますので、空調設備や換気システムを使って、温度と湿度の管理が可能になります。冷暖房においても、省エネルギーで快適な空調が行えますので、光熱費の節約にも繋がります。

建材

家等を建てる上で、木材や断熱材を使用しますが、この建材や内装材も湿度に関係します。
昔の家は土壁を持った木造で、畳やふすま、障子を使用し建てられていましたが、これらの素材は全て吸湿性を持っており、家の中で発生した水蒸気を吸収する 役割がありました。吸湿した水分は、室内が乾燥すれば放湿し、湿度を調整してくれていました。吸湿して放湿することを調湿といいます。
近年は鉄筋コンクリートや新建材が使われることが多くなり調湿性で結露を防ぐことが難しくなってきました。その為、最近では珪藻土や木質系のセルローズ ファイバー等、調湿機能を持った新しい建材の開発が増えてきました。

建材と湿度の関係

建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)※昭和45年制定、最終改正平成16年

多くの人が使用または利用する建築物の維持管理に関して定められた法律「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)」というものがあります。この法律内で、空気環境に関する項目もあり、空調設備の点検や湿度管理についての基準も設けられています。

対象
述べ床面積が3000m²以上の建築、述べ床面積が8000m²以上の学校
項目 管理基準値 適否の判断
温度 17~28℃冷房時には外気との差を著しくしない 瞬間値
相対湿度 40~70%RH
気流 0.5m/sec 以下
浮遊粉塵量 0.15mg/m³ 以下 平均値
一酸化炭素 10ppm 以下
二酸化炭素 1000ppm 以下(0.1% 以下)
ホルムアルデヒド 0.1mg/m³ 以下

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湿度について

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