産業のための空気調和

人以外の動物や物品の品質管理や生産能力の向上の為に最適な室内の空気環境を作りだすことを「産業用の空気調和」と言い、対象は、印刷や精密機器製造などの工場、農園芸施設、食品貯蔵施設、コンピュータルームなど、物が製造される場所や食物が保管される場所になります。
最適な温度や湿度の条件は業種や対象となるものによって異なりますが、いくつか例をあげてみましょう。

最適な温室度の目安

キャベツ、ダイコン、ニンジン、ホウレンソウ、イチゴ

温度
:0℃
湿度
:90~100%

野菜には90%前後の水分が含まれており、その内の5%が失われると、商品価値がなくなってしまう為、水分の蒸散を抑えるよう、低温度と高い湿度を保つ必要があります。高温度で高い湿度を設定した場合、微生物が繁殖し腐敗の原因となりますので、気をつける必要があります。

お肉・鮮魚・チーズ

  • お肉

    温度
    :0℃
    湿度
    :90~100%
  • 鮮魚

    温度
    :0.5~1.5℃
    湿度
    :65~70%
  • チーズ

    温度
    :-0.5~7℃
    湿度
    :65~70%

お肉や魚などには、およそ 75%前後の水分が含まれており、表面が乾いてくると色が悪くなったり、変質の原因になる為、表面からの水分蒸発を防ぐ必要があります。

きのこ栽培

  • 培養

    温度
    :20~23℃
    湿度
    :67~70%
  • 熟成

    温度
    :24~25℃
    湿度
    :70~75%
  • 芽出

    温度
    :15~16℃
    湿度
    :90~95%
  • 生育

    温度
    :14~15℃
    湿度
    :85~90%

栽培過程によって、適した環境が違います。
それぞれの過程に適した温室度環境を作る必要があります。

博物館・図書館

  • 博物館

    温度
    :21.1~22.2℃
    湿度
    :50~55%
  • 図書館

    温度
    :21.1~23.3℃
    湿度
    :40~50%

展示しているものや本が、変質・変形しないように、温度や湿度を調節し、保存環境をつくる必要があります。

印刷工場

温度
:24~27℃ ±3℃
湿度
:46~48% ±2%

紙にも5~7%前後の水分が含まれています。
水分の蒸散による紙の伸縮を抑えたり、紙詰まりの原因となる静電気を防止する為にも、湿度管理が必要です。

電算機室

温度
:22℃ +5℃ 4℃
湿度
:40~70%

湿度が高すぎると結露が発生しショートを起こす可能性があり、湿度が低すぎると静電気が発生し電子機器の停止や損傷に繋がる恐れがあります。精密機器の機能維持の為にも、湿度管理が必要です。

参考文献
野菜園芸大百科
共通技術、先端技術、品質・鮮度、養液栽培、施設・資材、バイオテクノロジー
(農山漁村文化協会 1989/12)

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空気環境について

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